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最強の地方創生 [読書]

三橋貴明氏の最強の地方創生を読みました。
国民が経済的に豊かになる事を、マクロ的には、実質GDPの成長率が上げる事、ミクロ的には、実質賃金が上げる事と改めて説明し、それをどうしたら実現出来るのかを説明しています。

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題名の通り、地方再生についても学ぶ事は多かったのですが、経済の基礎知識においても、そんな事しっていると思いがちな内容をわかりやすく、かつ本質をついた形で説明を行っており、勉強になりました。

地方創生をするためには、新幹線を初めとするインフラ設備を政府がお金を出してもっと積極的に行なうべきという主張です。理由はたくさんあります。

・少子化にも繋がっている東京の人口集中が続いており、自然災害大国の日本では、政府機能や人口を全国に分散化させる事が大切。

・総人口よりも生産労働人口の減少率の方が高く、日本は間違いなく人手不足になる、というかなっている。その問題に対しては、移民受け入れを増やして対応するのではなく、インフラ設備投資を通じて、一人当たりの生産性を増やし、その結果として、日本国民の実質賃金を増やす事が重要。

・現在、日本は、デフレ状態で、国内の需要を増やす事が必要であり、なおかつ、お金を借りるコストが超低いこの状況で財政支出を増やさないというならいつ増やすのかという話。

リフレ派が主張する様に、デフレは貨幣現象であり、中央銀行である日銀がインフレ目標に対して、強いコミットをして、国債を買い取って、お金を増やすだけでデフレが解消されるならばそれでよかったのです。

しかし、残念ながら現実はそうなっていないため、金融政策に頼るだけでなく、財政政策で支出を増やして総需要の不足をどうにかしないと日本のデフレはすぐに解消されない様子です。

まぁ、生産労働人口が急激に減っているので、移民を増やさなければそのうち自然と日本はデフレを脱却するのではないかと思っていますが。


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本の内容から離れてしまいますが、三橋貴明氏がよく問題視する「クニノシャッキンガー」の問題も日本の大きな問題だと私も感じています。

政府の負債を国の借金という言葉で説明し、一人当たりの国の借金がまた増えました。だから日本の財政は大変なんです、増税しましょうとメディアで流されるわけですが、意味不明です。国民は日本国債の債権者であって、債務者ではないです。

その上、中央銀行であり、政府の子会社でもある日本銀行がもの凄い勢いで国債を買い取っている為、そのやり方が良いか悪いかは別として、連結ベースで考えれば実質的な政府の負債はかなり減ってきています。

そもそも、自国通貨建てでしか発行しておらず、金利が上昇していない日本国債がデフォルトするのかという話です。

日本の未来を悲観している人が非常に多いですが、今正しい選択をすれば、日本の将来は結構明るいのではないかと私は信じています。逆に、今が復活するラストチャンスな気もしますが。

思った事をつらつらと書いてしまいましたが、日本の国民がこれからどうしたら経済的に豊かになれるのか、経済的に豊かになるとはどういう事なのかを知りたい人にオススメの本でした。


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